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タクシーは贅沢?車を持たないなら、乗ってもいい

タクシーに乗ったあと、少しぜいたくをした気分になっていませんか。車を持たない暮らしなら、その分、必要な移動にお金を使う選択もあります。車の購入・維持費とタクシー代を同じ期間で比べながら、我慢ばかりにしない移動費の考え方を整理します。
雨の日の帰り道まで、我慢しなくていい
買い物袋が重い日、雨が強くなった日、歩く元気が残っていない日。タクシーが頭に浮かんでも、「節約しているのに、乗っていいのかな」とためらうことはありませんか。
車を持たない暮らしを選んでいるなら、その分、必要な移動にお金を使っていいと思います。タクシー代の支払いだけを見ると高く感じても、車を持つための支出まで含めると、見え方は変わります。
もちろん、いつでもタクシーなら安心、という話ではありません。予算も、呼べる場所や時間も、人それぞれです。ただ、車を買わない選択をしたうえで、必要な日に乗ることまでぜいたくだと責めなくてよいのではないでしょうか。
車の値段だけでなく、持っている間の費用を見る
車には購入代のほか、駐車場、保険、税金、車検、整備、燃料の支出があります。毎月払うものと、年に一度などまとめて払うものが混ざるので、まず一年分にそろえると考えやすくなります。
購入代は、買った金額を毎年足しません。ここでは、200万円で買い、5年後に50万円で売ると仮定すると、(200万円−50万円)÷5年=年30万円として扱います。売却額は予測で、50万円で売れる保証はありません。
下の表は全項目が説明用の仮定です。実際の相場、税額、保険料、車検見積りではありません。200万円は車両本体と登録などの一時費用を合わせた仮定で、下に別計上する保険・税・車検・整備費は含めていません。ローンを使う場合の利息や手数料、駐車場の初期費用、有料道路代などは別途必要なら加えます。
自賠責保険と自動車重量税、検査費用は、この例では車検関連の枠に含めています。「任意保険」「年ごとの自動車税」と分け、二重に数えないためです。手元の見積書でも、費目名だけでなく何が含まれるかを確認してください。
| 費用の項目 | 仮定した年額 |
|---|---|
| 購入代から売却見込み額を引いた分 | 300,000円(200万円−50万円を5年で割る) |
| 駐車場 | 180,000円(月15,000円) |
| 任意保険 | 60,000円 |
| 年ごとの自動車税 | 40,000円(実際の税額ではない) |
| 車検関連・その際の整備 | 60,000円(年平均。自賠責・重量税・検査費用を含む) |
| 上の枠に含めない日常整備 | 20,000円 |
| 燃料 | 72,000円(月6,000円) |
| 車の費用 合計 | 732,000円(年平均で月61,000円) |
タクシーを使う案も、同じ一年の移動費で比べる
今度は車を持たず、徒歩・電車・バスと必要なタクシーで暮らす案です。たとえば、同じ世帯の同じ一年の用事を、次の組み合わせで満たせると仮定してみます。待ち時間や移動のしやすさまで同じになる、という意味ではありません。
タクシーは片道一回の総額を平均1,800円、月16回と仮定します。往復なら二回なので、月8往復分です。迎車・割増なども含めた平均総額を仮に置いたもので、現行運賃や、1,800円で行ける距離の案内ではありません。
1,800円×16回=月28,800円。さらに電車・バス代を月8,000円と置きます。この8,000円は車を持つ案にも同額を入れ、比較する範囲をそろえます。| 移動の組み合わせ | 月平均と年額 |
|---|---|
| 車を持つ+電車・バス | 61,000円+8,000円 月69,000円/年828,000円 |
| タクシー+電車・バス | 28,800円+8,000円 月36,800円/年441,600円 |
この条件だけなら、差は月32,200円、年386,400円です。これは計算上の差で、誰でもこの金額を節約できるという意味ではありません。すでに車を持っている場合に、そのまま手元に残る金額でもありません。
「たまに乗る」と「毎日の足」では、答えが変わる
この例でタクシーを選びやすいのは、必要な回数を月16回と置いたからです。毎日の通勤や送迎で回数が増える、長い距離を移動する、家族それぞれに別の用事がある。そうなれば、タクシー側の予算は変わります。
駐車場代がかからない家と、毎月借りる家でも違います。地域によっては電車やバスが少なく、タクシーも必要な時間に呼びにくいことがあります。家族構成や荷物の量、体調、通勤先まで含めて、ちゃんと日々の用事をこなせるかが先です。
車を持つことで助かる暮らしもありますし、車を持たずに必要なときだけ乗るほうが合う暮らしもあります。安いほうへ無理に合わせるより、自分の生活で数字を置き直してみてください。
タクシーの支払額は距離だけでなく、条件によって時間の加算や迎車料金などでも変わります。使う地域・事業者の案内で、行き先までの目安と追加料金を確認しましょう。帰りの移動手段も決めておくと、片道分だけで考えずに済みます。

もう車を持っているなら、これからの費用で考える
これから買う人と、すでに持っている人では、見直す入口が違います。買ったときの代金は、今から毎年もう一度支払う費用ではありません。手放すか迷っているなら、これからの保有費用、今売れる見込み額、残っているローン、代わりの移動費を確認します。
売却で受け取れるお金と、今後払わなくなる費用は別に分けます。売却代金を受け取ったからといって、その金額が毎年の節約額になるわけではありません。買い直す可能性があるなら、その負担まで含めて考えたいところです。
まだ判断がつかなければ、まず今月の移動を振り返るだけでも十分です。どんな用事で車が必要だったか、タクシーなら何回になりそうか、代わりが見つからない用事は何か。車をすぐ手放す結論を急がず、暮らしのほうから確かめてみましょう。
タクシー代は、暮らしを楽にする予算にしていい
車を持たないと決めたのに、雨の日も重い荷物の日も、毎回ひたすら我慢する。それでは、何のために支出を見直したのか分からなくなってしまいますよね。必要な場面で移動を楽にするお金まで、悪者にしなくていいと思います。
予算を決めるなら「何となく乗ったから反省」で終わらせず、どの場面で助かったかも振り返ります。重い荷物の帰りだけ、交通の便が悪い区間だけ。使いたい場面が分かれば、自分に必要な移動費として考えやすくなります。
節約は、使わないことを競うものではありません。車を持つ費用を減らした分、必要なタクシーには気持ちよく使う。自分の地域と暮らしに合うなら、そんなお金の使い方もあっていいのではないでしょうか。
最後にチェック
- 車の費用は、購入代の年平均と維持費を分けて整理する
- タクシーは片道回数と追加料金を含む総額で見積もる
- 両方に共通する電車・バス代も同じ条件で入れる
- 地域・家族・通勤の用事を無理なく満たせるか確認する
計算例と確認した資料
金額はすべて比較方法を説明する仮定モデルで、現行価格・税額・運賃・筆者の実績ではありません。売却額は保証されず、月額は年額を12で割った平均で実際の支払時期とは異なります。費用差・節約効果を保証しません。制度や運賃の仕組みは下記一次資料を2026年10月29日(日本時間)に確認。実際の料金・税額・保険条件は利用地域、車両、契約等で確認してください。場面は説明例、画像2点は実写真ではないイメージイラストです。
国土交通省・四国運輸局:自動車の検査(自賠責・重量税等の確認)東京都主税局:自動車税(費用項目の確認)全国ハイヤー・タクシー連合会:運賃全国ハイヤー・タクシー連合会:料金